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季刊 『しま』|248号

 

No.248 Vol.62-3 2017.1 January 季刊『しま』目次

グラビア

閉山一五年――産業遺産の島から 長崎県池島
写真・小林 惠

TOPICS

「しま山100選」を選定  pdfこの記事の詳細はこちら(1,658KB)
本誌編集部
平成二九年度「離島人材育成基金助成事業」の募集を開始
本誌編集部

コラム

志磨目八目 その7 「島リゾート」の基本概念の検討 その4
小野晋也
萬葉集の離島生活 その4
菅田正昭

短報

離島の危機管理を米国の体制に学ぶ
仲田成徳
特産品開発に取り組む沖島小学校(滋賀県沖島)
近江八幡市政策推進課地方創生推進グループ 青山雄麿

特集 島の教育と地域づくり・Ⅱ

◆提言

いま、なぜ《高校魅力化》なのか――教育は地域活性化と定住促進の要

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株式会社Prima Pinguino代表取締役 教育政策アドバイザー 藤岡慎二
UIターン対策など移住定住の促進は、地方創生の要だ。そしてその鍵を握っているのが高校の存続なのである。地方への移住を考えている30歳代の子育て世代の多くは、移住の際に注目する項目として「教育」を挙げる。子どもの教育環境(高校教育)は、交通環境や医療環境に次ぐ重要な定住要素となっている。

◆実施事例

東京の島々の先駆けとなった離島留学(東京都神津島――神津高等学校)

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神津島村教育委員会委員長 石野田博文
神津島村では、高校の存続と活性化を図るため、平成26年度から東京都と連携して、離島留学の計画を練り、今年度から実施しています。留学形態は、ホームステイによる受け入れです。26年度から本土の中学生を受け入れてくれるホームステイ先を見つけるため、村長、教育長、教育課長が島の方々を訪ね歩きました。

「しまね留学」と「高校魅力化」で島全体を活性化(島根県島後――隠岐高等学校)

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島根県立隠岐高等学校校長 野々村卓
「現在と、未来の隠岐を支える人材を育成」することを教育目標とする隠岐高校では、平成24年度から生徒の募集を全国に広げた「しまね留学」を実施し、「学力向上」「キャリア教育」「隠岐ジオパーク世界発信事業」「部活動の活性化」の4つを柱とする魅力化事業に取り組んでいます。こうした取り組みを進める上で町の予算で配置されている「高校魅力化コーディネーター」が大きな役割を果たしています。

未来を変える島の学校「島前教育魅力化プロジェクト」(島根県隠岐島前――隠岐島前高等学校)

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海士町総務課 濱中香理
地域から高校がなくなると、島前の子どもたちは中学校卒業と同時に進学のため島を離れなければなりません。学校の存続は地域の存続に直結する問題でした。岩本悠(現・島根県教育魅力化特命官)は、この地域を変えることができれば日本や社会全体も変えることができるのではないかと考え、島への移住を決断します。こうして島前高校の未来と存続をかけたプロジェクトが産声を上げることになりました。

高校存続に向け、町と高校の連携による魅力化を(広島県大崎上島――大崎海星高等学校)

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大崎上島町総務企画課主任 越智悠子
 町内唯一の高等学校である広島県立大崎海星高等学校は、全校生徒69名の小規模校です。過疎化による若年層の減少から、近年は生徒数の減少が進み、平成24年度以降全校生徒が80人を超えない状況が続いています。県の措置検討校の対象校となったことから、同26年に協議会を設置、活性化に向けた方策などに関して定期的に議論を重ねながら、学校の魅力を高めるためのさまざまな取り組みを始めました。

長崎県だからこそできる「しま」を生かした教育(長崎県対馬島・壱岐島・福江島――対馬・壱岐・五島高等学校)

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長崎県教育庁高校教育課
長崎県は、対馬、壱岐、五島などの「しま」があり、古くから大陸とのかけ橋、文化交流の拠点として重要な役割を果たしてきました。「しま」には、さまざまな歴史や文化があり、美しい自然が残っています。この豊かな自然や文化など、地域の特性を生かした教育事業として、平成15年から「離島留学制度」を実施し、全国各地から入学生を受け入れています。

中高一貫校の特色を生かした離島留学へ(鹿児島県与論島――与論高等学校)

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与論中・高等学校全学年二学級存続プロジェクト委員会事務局長 田畑豊範
創立50周年を迎える与論高校は、県指定連携型中高一貫教育校。同校の離島留学制度は全国の中学生も対象としています。中学校との連携を生かし、習熟度に応じた丁寧できめ細やかな指導が特長で、里親型と親子型のほか、生徒単独による借家からの通学を加えた三つの形態で、留学生の受け入れを行うこととしていますが、まだ実績はありません。将来展望としては、各学年10名程度の留学生が常時在学している状態にしたいと考えています。

離島留学、町営塾、地域学――高校魅力化から島づくりへ(沖縄県久米島――久米島高等学校)

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久米島高校魅力化事業支援員 山城ゆい
園芸科の廃科問題を契機に、町は久米島高校魅力化に本格的に取り組み始めました。現在、寮と里親制度を併用した留学生の受け入れ、寮のある交流学習センター「じんぶん館」に併設された町営塾、答えなき問いに対する力を養う「ちゅらゼミ」、町のさまざまな課題について原因分析と解決策の提案を行う「まちづくりプロジェクト」などが実施されています。

◆実施予定

町立化と離島留学で魅力的な高校に(北海道奥尻島――北海道奥尻高等学校)

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奥尻町地域政策課政策推進係長 干場洋介
北海道奥尻高校は平成28年4月に道立から町立に移管し、学校の存続について地元が主導権を持つことになりました。同29年度からは高校の離島留学や新たに高校敷地内に整備される中学校との連携型の中高一貫教育が始まる予定です。また、島がまるごと学校「まなびじま奥尻プロジェクト」として、「町おこしワークショップ」「イングリッシュサルーン」「Wi-Fiニーネー」「北の巌流島プロジェクト」など特色ある取り組みを行っています。

島を支える人材を育む離島留学(東京都八丈島――八丈高等学校)

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東京都八丈町教育委員会課長 福田高峰
都立八丈高校は普通科、園芸科、家政科の3学科を有する東京の島しょにおける伝統校ですが、生徒数は毎年定員を下回る状況が続いてきました。そのため、都教育委員会、島しょの各町村および各高校が連携し、離島留学の実施に向けて取り組んできたところです。島の振興と活性化を図り、将来の島を支える人材の育成を推進することを目標に、平成29年度からの留学生の受け入れを目指しています。

◆資料

「離島留学」実施高等学校とその概要

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平成28年度に「離島留学」の制度がある高等学校、および29年度以降同制度を実施予定の高等学校(本誌編集部調べ)について、その概要を紹介する。

寄稿

離島振興の大先達、森國久氏の記録『地方創生に駆けた男』発刊
森 純子
アイスランドとウェストマン諸島の水産業
東京財団上席研究員 小松正之

連載

<写真の向こう側>
寒冷極地彷徨
加藤庸二
<全推連会員の活動紹介②>
六次産業化への挑戦
島根県隠岐島後 吉崎博章
<島の精神文化誌>
第30話 神の島の盆行事(前篇)
土屋 久
<宮本常一写真を読む>
その7 山口県柱島群島(前篇)
藤田慎一
<瀬戸内海の今を歩く>
第61景 山口県八島
齋藤 潤

事業

第一回「しまづくりフォーラム」開催
本誌編集部
「しまづくりサミット2016」開催
本誌編集部
国土交通大臣杯「第九回全国離島交流中学生野球大会」開催
本誌編集部
「第25期 島づくり人材養成大学」開講報告
西原 弘

映画評

ドキュメンタリー映画『海は燃えている――イタリア最南端の小さな島』
本誌編集部

書評

石川直樹・須藤功ほか著『宮本常一と写真』

高橋大輔著『漂流の島――江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』

巻末グラビア

「しま山100選」――見つけよう、島の新しい魅力  pdfこの記事の詳細はこちら(7,558KB)

表紙… 長崎県 壱岐島

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公益財団法人 日本離島センター

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-32 全国町村会館西館5階
TEL 03-3591-1151 FAX 03-3591-0036

No.283 Vol.71-1 2025.9 September 季刊『しま』目次

グラビア

慶良間の海洋文化の継承と活用
沖縄県座間味島
小原 佐和子

特集 離島の畜産業のいまⅡ

事例報告

レポート 唯一無二のレモンポーク――島の養豚農家の挑戦

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中山なぎ
愛媛県上島町の最西端にある岩城島。本稿では、岩城島で町内唯一の養豚業を営む「松浦農場」の取り組みについて紹介する。同社が育てているのが、「レモンポーク」である。この豚は、島内の産業廃棄物として排出していた、柑橘の搾りかすを配合した飼料を食べて育つ。生産サイクルを「島の循環」と名付け、発信することでブランド化を図り、食肉産業展「銘柄ポーク好感度コンテスト」で、最優秀賞を受賞した。ほか、レモンポークを島内で食べるための6次産業化の取り組みについて、取り上げる。

島が育み、人が守る地域に根差した「五島美豚」

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中村 千結
長崎県五島市では、肉用牛、酪農、養豚、養鶏などさまざまな畜産業が営まれ、市全体の農林水産業生産額の三割弱を占める。本稿では、JAごとうが主体となりブランド化に取り組む「五島美豚」について取り上げる。厳格な衛生管理の下、育てられることで、安心安全な肉質が保証されるほか、防疫面など離島ならではの優位性もある。現在、市内で出荷される五島美豚、年間約七千頭のうち約四割が島内、残りが島外(県内を中心)で消費される。近年では、地元の飲食店での提供も拡大しており、食を通じた五島の魅力発信に貢献している。

日本農業遺産の島で営まれる山羊畜産業

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沖縄県多良間村政策参与 来間玄次
沖縄県多良間村は、多良間島と水納島の2島の有人島から成り、農家が全戸数の54%を占める農業の島である。水資源に恵まれない多良間島では、琉球王国時代から抱護という独特の防風林を巡らし、台風や季節風から暮らしと農畜産業を守ってきた。現在島の畜産業は肉用牛生産がトップで、次いで山羊、豚の順になっている。多良間産の山羊は「多良間ピンダ」と呼ばれ、往時の村の山羊の飼養頭数は、県内でも最大を誇った。本稿では、山羊のブランド化事業や、島が熱狂する「多良間島ピンダアース(闘山羊)大会」について紹介する。

レポート 奄美の自然を生かした高品質の鶏卵・鶏肉生産

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赤羽俊彦
豊かな自然と文化を有する奄美大島で養鶏を営む「株式会社みなみくんの卵」。同社の生産品目は、卵・肉・加工品(スイーツ、惣菜)で、実に島の卵流通の四割を担っている。良質な卵と肉は郷土料理「鶏飯」に適し、養鶏を通して、半世紀以上にわたり島の食文化を支えてきた。本稿では、経営方針を効率よりも品質重視とした経緯や、地元民と観光客の両方が訪れやすい直販所経営の取り組み、人材確保や感染症リスクなど島で養鶏業を営む上での諸課題について紹介する。

人と自然が共存するニホンミツバチ養蜂

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合同会社つくもらぼ代表 高田陽
長崎県対馬では、古くから山の奥まで人々が入って、林業や山間での焼畑耕作を行なっていた。対馬の森の恵みの一つが、ニホンミツバチのハチミツである。対馬の山間部ではハチの群れを捕らえる「ハチドウ」があちこちに設置されている。対馬では一般的な養蜂と異なり、野生の蜂を飼育するため、ハチ任せの部分も多く、人とハチが共に暮らしている。一方、気候変動や外来種など懸念も多岐に渡る。ほか、対馬の蜂蜜のブランド化や、養蜂を自然と共生するアイコンとして注目する博物館の取り組みなどを紹介する。

巻頭言

地域の皆様の声に誠実な離島振興
国土交通省離島振興課長浪越祐

TOPICS

離島活性化のための交付金の概要と事例紹介
国土交通省離島振興課
 
アイランダー高校生サミット2025開催決定
本誌編集部
Young Islanders Forum Japan 開催
本誌編集部

連載

生きものを 守って活かす 島づくり
第3話 島根県知夫里島
平田 和彦
<島の精神文化誌>
第65話 夏越祭り

土屋 久
全推連会員の活動紹介(34)
東京都八丈島

奥山 清
<宮本常一写真を読む その40>
戦後80年と宮本常一写真

高木 泰伸

インタビュー

履歴書のなかの島13
棋士としての活力を養う対馬
将棋棋士 佐々木 大地/dd>

コラム

文学・映画の舞台を歩く『出口のない海』 山口県大津島
大野 道弘
永続離島論 10
菅田 正昭

映画評

『風のマジム』

書評

山本 慎一 著『島の宝を守る白石踊800年の伝統を受け継ぐ若者たち』
中村 多栄子 著『クロッシングオブ青方』

調査報告

離島の第一次産業を考える① 沖縄県座間味村
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本財団事務局

事業

  
しまづくりフォーラム開催報告
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本誌編集部
離島人材育成基金助成事業 令和6年度事例報告②
 宮本常一写真から上島町の現在、未来を考える
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かみじま町空き家よくし隊 平田 浩司

現地レポート

スポーツアイランドで離島球児たちが躍動
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本財団事務局

巻末企画

島で生まれたグラフィックデザイナーが歩いて見つけた島デザイン
新潟県:佐渡島
新村 則人