No.222 Vol.56-1 2010.6 June 季刊『しま』目次
グラビア
- 日本海の曙光 山形県飛島
- 写真・小林 惠
TOPICS
- 宮本常一の写真遺産から島の未来を考える
- 高木泰伸
- 「瀬戸内国際芸術祭2010」開催
- 高松市国際文化振興課
特集 海と島の日本・X
【interview】島を根底にした国家観の再生を
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- 麗澤大学教授 松本健一
- グローバリズムが進み、準戦時国家や海洋進出を目論む国々のナショナリズムが台頭、混迷を深める東アジアという地域にあって、いま日本の島々は世界地図・世界史の奈辺に位置しているのか。 また、海洋島嶼国という国家自像やナショナルアイデンティティの再構築、海洋を介した共存共栄のために、「中央」に対する「周縁」「辺境」と見なされてきた島存在の重要性を根底に据えた国家のとるべき行動と住民自治のあり方とは何か――。 最近、『海岸線の歴史』を著した、わが国を代表する思想家の松本健一氏に余すところなく語っていただいた。
この国のかたちを衛るのは島である<新しい国建てへの〈初動〉を>
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- 平野秀樹
- 豊かな海岸線を有する島嶼国、日本。 海際の多くは私たちの共有財産であるが、経済性を追求した価値基準のもと、いまや売買の対象となりつつある。所有の概念に囚われることなく、コモンズの精神で海岸線を衛ってきたのが沿岸域を含む離島地域だ。 その視座に立ち帰り、国と地方による新たな共的統治がいま、求められている。
<奥>つシマの<間>の<オクレ>の構造
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- 菅田正昭
- 本土と島との地理的・精神的な隔絶感が〈間〉を形づくり、本土からみれば島々はすべて海面のオク(沖・奥)に位置する沖つ(奥つ)島である。また島は、その遠距離性ゆえに聖性(オクリ=送り・贈り)と賤性(オクレ=後れ・遅れ)の両面を併せ持っている。島々の真の振興には、オクレからオクリの島へと、その聖性の復権を目指さねばならない。
寄稿
- 新島産のアメリカ芋を焼酎原料や加工品に
- 小林恭介
- 国交省離島振興課での2年間を振り返って
- 鶴間啓夫
短期連載
- 諏訪之瀬島の人と暮らし その3
- 齋藤 潤
連載
- <写真の向こう側>
水納島渡島記
- 加藤庸二
- <島の精神文化誌>
第4話 文弥人形
- 土屋 久
- <「しま」の原景>
第10景 ゆきかう人びと(その3)
- 佐藤利夫
- <地域づくりのフィールドノート>
その9 愛媛県弓削島
- 海津ゆりえ
- <瀬戸内海の今を歩く>
第36景 広島県佐木島
- 齋藤 潤
事業
- 「FOODEX JAPAN2010」へ出展
- 鈴木さわこ
時評
- <潮流>赤禰武人は生きているか
書評
印南敏秀著『里海の生活誌―文化資源としての藻と松』
平野秀樹・安田喜憲著『奪われる日本の森―外資が水資源を狙っている』
表紙… 福岡県 沖ノ島