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季刊 『しま』|217号

No.217 Vol.54-4 2009.3 March 季刊『しま』目次

グラビア

黒潮のなかの豊饒 東京都八丈島
写真・小林 惠

寄稿

地域協働による環境・生態系保全活動を
水産庁漁政部企画課
「おぢか」の未来への挑戦!
浦西玲奈

特集 海と島の日本・Ⅴ

東京の島々をとりまく海と漁業の現状と課題

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岩田 哲
巨大都市・東京は国内有数の〈海洋都市〉でもある。最南端に沖ノ鳥島、最東端に南鳥島があることで東京が支える排他的経済水域は170万平方キロにもおよぶ。この海域に連なるのが伊豆諸島、小笠原諸島などの島々である。漁業を主たる生業としているが、魚価の低迷、漁業者の高齢化、後継者不足と課題は山積している。なかでも深刻なのは、磯焼けによる藻場の荒廃やサメ、イルカの食害による漁業被害。漁業が成り立ってこその島の暮らしであり、島の営みが海域を守ってきたともいえるだろう。島の漁業を再興すべく取り組まれている藻場の再生・保全事業などを紹介する。

日本の水産業をとりまく現状と旬材の新水産流通システム

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太田雅士
いまでは魚はスーパーで買うのが当たり前となっている。そのため量販店が売りやすい魚種、量が揃う一般大衆魚が市場取引の中心となっているが、本来、日本の漁業は四季折々の地魚を捕獲してきた。現在の市場流通ではじかれてしまう、これら地魚類を適正な価格で販売していこうとしている旬材の新水産流通システムを紹介すると同時に、「食える漁業」への可能性を探る。

国境と“くにざかい”―海と島から古代の〈国境〉を視れば―

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菅田正昭
《島国》に住む日本人に国境意識はなぜ乏しいのか。前近代における地方行政区画の“くにざかい”や、同一文化圏としての河川流域、河口域に存在していた島々の考察をとおして、常世やニライカナイといった海上の視えない国境の存在を含めた日本人の国境観を問い直す。

連載

<写真の向こう側>
「きょうは散歩に出ようか」~檀一雄、西海にあそぶ~
加藤庸二
<「しま」の原景>
第5景 海の恵み
佐藤利夫
<地域づくりのフィールドノート>
その4 三重県熊野市 紀南ツアーデザインセンター
海津ゆりえ
<瀬戸内海の今を歩く>
第31景 広島県百島
齋藤 潤

短期連載

島のごちそういただきます! 最終回
青いレモンの島・岩城島へ行く
中田めぐみ

事業

「しまづくりサミット2008」開催
「アイランダー2008」開催

時評

<潮流>外国資本、対馬、日本の水

書評

周防大島文化交流センター・東京写真月間実行委員会編著『宮本常一写真図録 第2集』

飯田辰彦著『相撲島―古典相撲たぎつ日』

弔辞

日吉眞夫さん

資料

平成21年度離島振興関係国家予算政府原案決定状況

表紙… 鹿児島県 奄美大島

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