No.262 Vol.66-1 2020.6 June 季刊『しま』目次
グラビア
- バルト海に浮かぶ文化・生物多様性の宝庫――エストニアの島々
- 写真・本誌編集部
TOPICS
- 災害時の断水対策として空水器を導入
- 愛媛県上島町危機管理室
報告
- 新型コロナウイルス感染症 離島への影響と今後の課題
- 本誌編集部
- 海外離島現地調査報告 エストニアの島々(後篇)
- 日本離島センター事務局
コラム
- 離島関係志落穂稿 その10
- 菅田正昭
特集 島から考える日本・Ⅰ
株式会社風と土と/海士から発信する持続可能な未来づくり(島根県中ノ島)
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- 株式会社風と土と代表取締役 阿部裕志
- 島根県隠岐諸島の一つ、海士町は先端技術を使った産業創出や教育魅力化プロジェクトなど、持続可能な社会づくりを地域一体となって目指しています。株式会社「風と土と」の前身「巡りの環」は地域に根差し、学び、伝えることを目的として地域づくり事業、人材育成事業、メディア事業を行なってきました。なかでも、海士の地域づくりを学ぶ研修にはこれまで2000人以上の方が参加しています。社名変更と同時に新たに出版社「海士の風」を立ち上げました。島から温かい関係性を高める叡智を本にまとめ、発信していきます。
NPO法人男木島図書館/教育と交流の拠点となる図書館を運営(香川県男木島)
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- NPO法人男木島図書館理事長 額賀順子
- 瀬戸内海に浮かぶ小さな島、男木島。2016年、人口160人のこの島に男木島図書館という私設図書館を開館した。行政や民間事業者との協力関係を継続するためNPO法人を設立、島内外のボランティアの協力とクラウドファンディングによる援助により、古民家の修繕する形で実現した。NPO法人男木島生活研究所と協力しながら、図書館の庭にポップアップショップを出店できる施設をつくり移住世帯の定住を支援している。現在、島では教育環境に整備のため「島ならではの未来の教育」を考えるプロジェクトが進行中である。
一般社団法人MIT/地域資源のデザイン化と生物多様性の保全活動で活力を(長崎県対馬島)
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- 一般社団法人MIT事務局長 冨永 健
- 九州本土と朝鮮半島の間に位置する国境の島、対馬。2013年、一般社団法人MITは地域の資源や魅力をみつけ、活かし、多くの人につないでいくことを理念とし、域学連携事業の中間支援を行なう事業者として誕生しました。スクールバスのラッピングデザインなどの島デザイナー業務、食害生物の商品化にむけた調査研究などの生物多様性保全業務などを中心に活動しています。環境、自然分野でのコンサルティング業務として「対馬学フォーラム」にてイスズミ、アイゴの試食会を開催したり、ガンガゼのランプの加工、販売を行ないました。今後も地域課題解決のために地道に取り組んでいきます。
おくうら夢のまちづくり協議会/住民・行政・団体が連携し地域の課題解決に挑む(長崎県福江島)
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- 五島市集落支援員 小嶋久実子
- 長崎県五島市福江島の北東に位置する奥浦地区は、人口減少と少子高齢化による地域住民の生活環境の維持が大きな課題となっている。そこで平成25年これらの課題解決のため「おくうら夢のまちづくり協議会」が設立された。5つの部会のうち、防犯防災部会では住民自らが避難場所などを整理し、防災マップを作成した。また、保健福祉部会では買い物弱者支援事業としてスーパーへの買い物送迎を実施した。さらに、地域振興部会では奥浦にゆかりのある大豆などの特産品づくりに取り組んでいる。これからも地域住民を主役として、行政などと連携しながらまちづくりを推進していく。
島浦町漁業後継者部・離島 島野浦いきいき観光協議会・島野浦未来会議/関係人口を巻き込み漁業を核とした島づくりを推進(宮崎県島野浦島)
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- 大谷真怜
- 宮崎県島野浦島は宮崎県最大の有人島で、本土から定期船で10分の場所に位置しています。水産資源を中心とした地域資源を活かした関係人口づくりのためにさまざまな取り組みが進められています。「島浦町漁業後継者部」では真空パック加工による付加価値をつけた特産物の開発が行われています。また、「離島 島野浦いきいき観光協議会」ではトレッキングツアーをはじめとした、住民の案内による自然文化の体験型ツアーの企画、運営しています。また、「島野浦未来会議」では幅広い年代の住民が参加し、島内団体のコラボレーションによる新たな観光プログラムの開発が実現しました。
短期連載
- 有人国境離島法にもとづく施策の現況⑨ 国境離島における雇用創出
- 山田吉彦
寄稿
- 自然・伝統・人々のくらしを作品に
- 内藤美和
- ロケの受け入れを観光産業の新たな一手に
- 秋枝ソーデー由美
連載
- <写真の向こう側>
バンカラ桃岩荘断章
加藤庸二
- <小さな島の小さな取り組み(14)>
香川県沖之島(土庄町)─ハモの高付加価値化
乾 政秀
- <全推連会員の活動紹介⑯>
島に帰って三九年、わが大三島今昔物語
越智 研
- <島の精神文化誌>
第44話 東京『宝島村』(前篇)
土屋 久
- <宮本常一写真を読む>
その21 山口県周防大島久賀(前篇)
徳毛敦洋
- <瀬戸内海の今を歩く>
第75景 しま山を活かす島々
齋藤 潤
事例報告
離島人材育成基金助成事業 令和元年度優良事例報告「あたりまえ」の日常を文化的資源に──菅笠づくりの伝承と発展(新潟県佐渡島)
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- 池田哲夫
事業
- 役場職員の副業促進などで人手不足の解消を 新潟県粟島浦村
- 粟島浦村政策参与 町田純一
- 子育て・教育環境の充実による地域づくり 沖縄県久米島町
- 本誌編集部
書評
- 倉掛喜八郎絵・文『タコとミカンの島――瀬戸内の島で暮らした夫婦の話』
- 池田 卓著『不便が残してくれたもの――西表島・船浮からのメッセージ』
表紙…沖縄県波照間島