島づくり人材養成大学とは、離島住民を対象に島づくりのリーダー養成を目的とした短期集中講座です。平成4年に開講し、これまで延べ660名を越える卒業生を輩出しています。
島づくり人材養成大学趣旨
今日の離島は、人口減少により急激な過疎化・高齢化が進展し、地域独自の創意と工夫を凝らした離島地域社会の創造が急務となっています。本財団では、各島でコミュニティの活性化や産業振興に取り組んでいる実践者を中心に、地域づくりの核となるリーダーを育成するための研修を、平成4年から毎年開催しています(令和2年度は新型コロナ感染拡大のため中止)。全国の島々から受講者が集い、これまで約660人の修了生を輩出してきました。
この島づくり人材養成大学は、日常から離れて自分自身を見つめ直し、島人同士で交流し、課題を共有するなかで、島を取り巻く環境や求められているニーズを的確に把握し、島の有形・無形の資源の再発見や有効活用方法の模索などを通して「島でやらなくてはならないこと」「自分にできること」を具体化していくものです。ワークショップを通じて新しい発想を学びあい、課題解決のための技術を磨き、最終日までに各自が島づくりの具体的なプランを構想し、発表を行うことで、暮らし方や働き方の多様化、情報化社会の一層の進展など「新しい日常」に対応しうる、創造性を兼ね備えたバイタリティにあふれる人材を養成し、今後の離島の振興に資することを目的としています。
研修内容
研修はワークショップを中心に行います。一方通行の講義ではなく、全国から集まる参加者同士の情報交換、島づくり活動に詳しい有識者を招いての講義や意見交換、開催地域の「島づくり」事業の見学など、島の活性化に焦点を当てた独自のカリキュラムを組んでいるのが本研修の特徴です。
第32期(令和6年度)研修について
現地研修日程:令和6年10月1日(火)~4日(金) 3泊4日
開催地:鹿児島県徳之島
テーマ:島づくりのプレイングマネージャーを目指して
生き方や働き方に対する価値観の多様化、情報化社会に進展等によるライフスタイルの変化などにともない、離島の産業・社会構造も実情に応じた柔軟な対応が求められています。また、生活基盤である地域コミュニティを次世代へ引き渡していくことも喫緊の課題と言えます。これら問題を解決していくためには、住民自らが主体となり、与えられた条件と環境の下で地域の資源を最大限に引き出し、地域にとって本当に必要なものは何なのかを見極め、真剣に意見を出し合いながら、実際に行動に移していく力が必要となります。
これまでは、地域づくりを実践されている方(プレイヤー)、また地域づくりに興味関心のある方を対象に、島づくりのアクションプランを考える講座を中心としていましたが、令和3年度より、自身は実践者でありながら、周囲を巻き込んでいける(コーチングできる)ような「プレイングマネージャー」の育成を見据え、ファシリテーションスキル等を学ぶプログラムを実施しています。
地域づくりの取り組みにとって大切なコミュニケーションの技術をはじめ、活動を始めるきっかけづくり、その活動の継続・拡大といった内容について、ワークショップを通じて学ぶことができます。
第32期のカリキュラム
日程 |
午前 |
午後 |
事前研修 |
オンライン(1回)。受講者の顔合わせ、オンライン上で可能なプログラムを事前グループワークとして実施。 |
1日目(10/1) |
・鹿児島県徳之島に集合 |
・開校式
・ガイダンス
・ワークショップ①(目標設定ほか) |
2日目(10/2) |
・島内視察(集落歩き) |
・ワークショップ②(ダメ出し、返しワークほか) |
3日目(10/3) |
・島内視察(実践者による事例紹介) |
・ワークショップ③(目標見直し、はじめの3歩ワークほか) |
4日目(10/4) |
・島大使発表
・ふりかえり
・総評
・解散式 |
・鹿児島県徳之島で解散 |
事後研修 |
オンライン(1~2回程度)。島に戻ってからの受講者の様子の確認や、本財団の人材育成基金助成事業の募集開始のお知らせ等の情報提供など、講師や事務局によるフォローアップを実施。 |
研修への申し込み方法
本財団会員市町村在住の方に参加資格があります。毎年5月ごろ会員市町村へ送付する募集要項にもとづき、各市役所・町村役場の離島振興担当課を通じてお申し込み下さい。
詳しくは下記までお問い合わせ下さい。
公益財団法人日本離島センター 島づくり人材養成大学 担当宛
TEL:03-3591-1151 MAIL:shimadai@nijinet.or.jp