住民が主役の滞在・体験型島づくりに向けて
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松蔭大学観光メディア文化学部長 古賀 学
島の最大の特徴は環海性にある。本土からのアクセス、海洋性の気候や海がもたらす環境、海と島を資源とする産業、そして風景などの、環海性がもたらす影響およびこれからの観光のあり方などを踏まえ、島の住民が主役の滞在型および体験型の島づくりを考察する。観光は「非日常」を求めるものといわれるが、本土の人にとっては島そのものが非日常であり、島の環境に育まれた生活文化そのものが観光資源としての最も大切な魅力である。島滞在観光には、入口・出口としての港の整備、島でのオールインクルーシブ的なシステムの構築などが重点となろう。加えて、観光の6次産業化や、島型DMOの整備、入島税の検討などについても考察する。
島の魅力を巡るデジタルスタンプラリー
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北海道利尻町産業課/利尻島観光推進協議会 竹口 和人
利尻島では島での滞在時間および滞在日数の長期化と、観光スポットや宿泊施設・飲食店・小売店などの周遊性を向上させることを目的に、デジタルスタンプラリー「利尻クエスト」をスタートさせた。参加者は、島内に散りばめられたチェックポイントを探索し、ポイントを貯めていく。2025年度は、7000人近くの来島者が参加した。利尻クエストによる、リピート率の向上や地域住民との交流の創出、周遊性の向上などの効果について、参加者・参加施設からのコメントやアンケート結果に基づき紹介する。
住民から来島者まで多様な体験プログラムの提供
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本誌編集部
三宅島は、自然環境に恵まれ、バードウォッチングの聖地として有名なほか、磯釣り、ダイビングなどのスポットも多く、まさに体験型観光のポテンシャルを有する島だ。2000年の噴火以降、山頂への立ち入りが禁止されていた雄山にガイド付きで登山を行なう「雄山火山体験入山775ツアー」などジオツーリズムの推進に取り組む三宅島観光協会や、観光事業に加え、島内の小学生を対象とした会員制の野外活動クラブの運営に取り組む「三宅島地域体験工房しまのね」の事例について紹介する。
島の暮らしを第一に考える観光地域づくり
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おぢかアイランドツーリズム協会 木寺 智美
おぢかアイランドツーリズム協会では、「暮らすように旅をする」という考え方を大切にし、島の暮らしや人の営みそのものを体験してもらう形を模索してきた。小値賀町における体験型観光は、廃校を活用した「野崎島自然学塾村」を原点とし、島の自然の中で数日間を過ごす「宝島キャンプ」や島の一般家庭にホームステイする「島らいふ」へと形を変えながら、20年以上にわたり継続してきている。本稿では、長年子ども向け体験プログラムを続けることで生まれた好循環や、近年の大人向けの滞在型観光「古民家再生事業」について紹介する。