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知る―基本情報―

「島」とは何か

 「島」とは、「水域に囲まれた陸地」というのが一般的な捉え方だ。
 海洋法に関する国際連合条約(日本は平成8年に批准)では、「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう」(第121条「島の制度」)と規定されている。
 「島」とは、「大陸」との比較で捉えられる概念でもある。世界的にみればオーストラリア大陸より小さな陸地を「島」と呼ぶのが一般的であり、その意味においては、日本を構成する陸地はすべて「島」ということになる。

 ちなみに「本州」は、グリーンランド(デンマーク)、ニューギニア(インドネシア・パプアニューギニア)、カリマンタン(ボルネオとも。インドネシア・マレーシア・ブルネイ)、マダガスカル(マダガスカル)、バフィン(カナダ)、スマトラ(インドネシア)に次いで世界第7位の大きさ(22万7,936km²)を持ち、「北海道」は19位(7万7,984km²)、「九州」は31位(3万6,753km²)、「四国」は38位(1万8,301km²)の大きさとなっている(面積はいずれも国土地理院『平成24年全国都道府県市区町村別面積調』による)。

 この「大陸と島」との関係は、島国日本においては「大きな島と小さな島」の関係となる。現在、北海道・本州・四国・九州の4大島については一般的に「島」をつけて呼ぶことはなく、これら4島を除いてもっとも大きな沖縄島(北方領土を含めれば択捉島)をはじめ、日本を形づくる陸地はほとんど「島」などの言葉をつけて呼ばれている。一般的に、これら4つの大きな島に沖縄島を加えた5島をいわゆる「本土」とし、それら以外の小さな島々を「島」とすることが多い。

 なお、ここで言う水域とは、海洋ばかりではなく、湖沼や河川なども含まれ、それらのなかにある陸地も「島」などと呼ばれている。
 また、「水域に囲まれた陸地」を意味する言葉は「島」だけではない。岩・瀬・洲・嶼・山・鼻・礁・神・丸・根・碆・石などの呼称もある。一般的にこれらは「島」と比べて「より小さな」というニュアンスを持つ言葉だと考えてほしい。

日本の島の数

 「島」とは何か」で先述したように、海洋法に関する国際連合条約では、「島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、満潮時においても水面上にあるものをいう」とされている。この規定を素直に解釈すれば、面積の大小は問うていないため、高潮時に水面上にある日本の陸地はまさに無数に存在することとなり、実数の把握はきわめて困難だ。

 昭和62年、海上保安庁は『海上保安の現況』において、北海道・本州・四国・九州を含めた日本の構成島数6,852島を発表している。
 海上保安庁の数え方は、関係する最大縮尺海図と陸図(縮尺1/2.5万)を用い、

  1. 周囲が0.1km以上のもの
  2. 何らかの形で本土とつながっている島について、それが橋、防波堤のような細い構造物でつながっている場合は島として扱い、それより幅が広くつながっていて本土と一体化しているようなものは除外
  3. 埋立地は除外

 という基準にもとづいてカウントされたものだ(日本海洋データセンター「JODCニュース」34号、昭和62年)。

 この6,852島から一般的に「本土」とされる5島を単純に除けば、日本の島の数は6,847島ということになるが、この数字自体、あくまで上記暫定基準にもとづいてカウントされた数であり、周囲0.1km以上などの基準=島の定義ではないことに留意してほしい。

 なお、この6,852という数字は現在、『日本統計年鑑』(総務省統計局)にも「国土構成島数」として記載されている。ただし、どの島とどの島を足し合わせたかなど、その内訳については残念ながら公表されていない。

有人島と無人島

 島の数の把握と同様、有人島と無人島の区分についてもまた困難がともなう。付近の有人島や本土側から出耕作が営まれている島、漁期のみ定住がみられる島、国家公務員のみが交替で駐在する島など、半定住のようなケースが存在するためだ。

 基本的には、5年ごとに実施される国勢調査において人口がカウントされた島、または市町村住民基本台帳に人口登録がなされている島を「有人島」、そのいずれにも該当しない島を「無人島」として把握することとなる。

 離島の振興を図る4つの法律に指定されている有人島(後述)については、政府が毎年その実態を把握することとしており、国勢調査人口および市町村住民基本台帳登録人口についてはいずれも原則として統計的に把握がなされているが(『離島統計年報』参照)、法律指定外の有人島についてはそのすべてを把握しているわけではないため、わが国に存在する有人島が何百何十何島なのか正確に記述することは難しい。

 離島の振興を図る4つの法律に指定されている有人島数(平成24年4月1日現在)は、平成22年国勢調査では305島、平成22年4月1日現在の市町村住民基本台帳登録では303島を数えている。

 ちなみに、国土交通省の資料(平成27年6月24日開催国土審議会第13回離島振興対策分科会配布資料「日本の島嶼の構成」)によると、平成22年国勢調査による日本の有人島数を418島(※内水面離島である沖島〈滋賀県〉を含む)、無人島を6,430島をとしている。

離島の振興を図る4つの法律

 島の国・日本において、全国的な視野で島々の振興を目指した法律が昭和28年に制定公布された「離島振興法」だ。昭和20年の敗戦後、日本から行政分離(日本の施政権が及ばなくなること)されていた北方領土・小笠原諸島・沖縄県と、すでに祖国復帰を果たしていた奄美群島を除く、北海道・本州・四国・九州の周辺に存在する島々を対象とした。もともと島々の抱えるさまざまなハンディキャップを改善するための法律で、生活と産業の基盤が弱い島々を一つひとつ地域指定し、高率国庫補助事業で電気や水道、港湾や漁港、道路、空港など社会資本を整備、医療や教育などの環境改善を図る根拠となってきた。以後10年ごとに延長を繰り返し、平成25年で6回目の改正となる。

 島々のハンディキャップを解消するという法律の理念や目的は、経済社会状況に応じて変化してきた。平成5年の改正で「海洋資源の利用」ほか離島の担う重要な役割がはじめて謳われ、永く離島振興の根幹認識だった「本土との隔絶性がもたらす後進性」は、続く平成15年の改正で「わが国の領域保全を担う重要性」と改められ、排他的経済水域の保全などの多様な国家的・国民的役割とともに国益に資する存在としての離島の位置づけが明確化されている。平成25年の改正では、離島振興に対する国の責務規定や主務大臣の追加が盛り込まれ、従来のハード整備支援に加えて各種ソフト支援施策の大幅拡充が図られることとなっている。

 この離島振興法のほかに、奄美・小笠原・沖縄の各地域振興の根拠となっている特別立法がある。それぞれ戦後日本からの行政分離と、順次復帰・返還という歴史的背景をもとに制定されたもので、「奄美群島振興開発特別措置法」(昭和29年)、「小笠原諸島振興開発特別措置法」(同44年)、「沖縄振興特別措置法」(同47年)を制定して離島振興法と同様の地域振興対策を実施している(奄美と小笠原は5年、沖縄は10年の時限法でそれぞれ改正・延長されてきている)。

 なお、いわゆる「本土」5島との間に架橋や埋立接続などがなされて常時交通が確保された場合、原則として法律の指定は解除されることとなっている。

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